ちょっと思い出して

もう一つの綛くり機

2005年にジュネーブの蚤の市で購入。行った頃にはもう夕暮れが迫っていて、氷点下で寒くて寒くて、もうそろそろ店じまいのところも有ったりして,駆け足で見て回り写真もあまり撮れてなかった。よほど買おうかと思ったアンティークのリネンの白のドレスシャツやら、壺やら、分厚い本やら。かなり広い場所でたくさんお店が出ていた。

一番気になったのは古い糸車で、可愛い赤い傘がついていて、ドレスを着て糸を紡ぐ中世の女性を想像した。どうやって動かすのかとしつこく見つめていたら、おじさんが動かしてみてあげようと言ってくれたものの、四苦八苦して結局動かせなかった。今だったら私がささっと調整して動かしてみてあげるんだけど。そして今なら迷わず買って帰るだろう。綛くり機は初めて見る形だった。実に可愛い。これくらいならば持って帰れると思い値段交渉して少しまけてもらった。