雨の日の糸紡ぎ

20090629-itodama

雨の日は結構いい感じではかどるようだけど、雨だれの音だけ聞いていると、時々睡魔が襲ってくる。左手をピンと張ったまま右手はハンドルをつかみ頭がだんだんうなだれれくる。巻き取りの前に止まっているらしい。はっと気がついて、こんなとこ、誰にも見せられないよなぁと一人苦笑する。

古い機の道具箱に一緒に入ってた、筆の穂先型のかっちりと巻けた糸玉をお手本にしてきた。きれいな筆型の形がかっちりと巻けたときは、糸もとても良い質の物が紡げていると感じる。始めた当初、どうやって巻き取るのかと聞いてみたことがあるけど、東のかたも西のかたも特に何も言われなかったなぁ。「何となく」と言うようには聞いた気がするけど、どちらも師匠を見て体で覚えたから、理屈じゃないってとこなのでしょうか。私の師匠は、カメラに録画させてくれた丹波の若い方と、広瀬絣のビデオのおばあさん。

カブラ玉は平たい底を床においてかせ上げする。筆型は、紡錘を何かに刺し立てて綛上げするとも聞く。するする糸が出るように巻き取れば良いのだ。横にした、ろうそくの炎を描くみたいにとか、、はて、、やはり口で説明はできないものだ。ただ、きれいな筆の穂先型になるように、ふくらみを想像しながら紡いでいる。