絞りは美し

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久しぶりの絞り。絞り、しぼり、、、と言えば、、「ビョウインザカノクビシボリノイエ」と言った彼女は元気で居るのだろうか。28年も前のこんなしょうもない事をいちいち思い出す。

そうだ。絞りは私の原点だった。括り際の微妙なぼかし加減やにじみは人の手によらないものだ。陶芸で言えば「窯出しまでわからない」と言う感じでしょうか。括りひもの触れたとこ、中に入り込んで染まらないとこ。表面の濃い色から何枚か下の淡色までのグラデーション。括りをほどくまで解らないドキドキ感。直接染料を下地にして絞り、藍や、スレン染料で染めたときなどは、まるで「窯変天目」のようで、変化した絞り際はまるで宝石のようきらきらと輝いていた。

絣は、「糸の絞り」だ。絵絣の「きわ」には、布を絞って出来る柄とはまた違った不思議な魅力が有る。

覚え書き
60cm角の80番手のローンの生地に簡単な絞り。浜大根で染める。

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