筒糊置き

DSCN7701

友禅の工房で引き染めしてた様子を思い出す。手書きした部分を全部糊伏して、引き粉を引いてかちかちに乾いたら地入れをして地色を引きその後地色を引く。地色に裾ぼかしを入れる、実に見事な刷毛さばきの職人わざを何度も見せてもらった。20年も前の話。

筒描き用の餅糊を自作した。(餅粉と小紋ぬかと塩と消石灰)で、、引き粉は、、はて?ひきこ、ってなんだっけ?思い出せないまま2日が経つ。砥の粉は石の粉だし。。ためてあったおがくずが細かくならないかと握りしめたら思い出した。のこぎりで引くから引き粉だわ、たぶん。おもむろに木っ端を取り出してのこぎりで引く。チェンソーならすぐ出来るけどオイルが付いてしまうのでやはりのこぎりで、気長にきこきこやる。ちょっとあれば良いからこれで間に合うだろう。も少し乾いたら裏面にも糊を置き、柿渋の濃い色をさす。生成り地に焦げ茶の文字。脇は一段薄めの柿渋の地色となる。地色は昨日仕上げの地色を引いて日光浴をさせた。文字が出来れば暖簾の仕立てにかかれる。梅雨入り前には渡したい。もう少しお天気がよいと良いのだけれど。

日本のノコギリは引く時に切れるのだとむかし大工さんに教えてもらった。一方外国のノコギリは押す時に切れるのだとか。

あれま、梅雨入りしてしもた。去年より12日早く平年より4日早いそうだ。

JUGEMテーマ:染織