倉吉絣研究室20期生

倉吉絣の機を譲り受けたのが事の始まりで、ずいぶん長い事かかったけれどようやく出発地点にたどり着いたと云う感じ。倉吉まで2時間弱の道のりは大変と思えばたいへん。楽しいドライブと思えたら儲け物。週2日というのも、アバウトなカリキュラムもちょっといい。ちょうど20年と云う節目の年なのだそう。「良き日本の伝統文化と手仕事の暮らし」に多くの方が目を向け始めているということなのでしょう。新研究生の人数も例年より多いそうだ。

新研究生9名と2年目以上の先輩たち10名と、講師は伝統工芸士である吉田公之介氏。簡単な自己紹介のあと、早速絣一反を織るための糸が各自に配られ、染めるための前準備を始めた。経になる30番手の双糸10綛と、12番手の単糸8綛に「ひびろかけ」と云う作業をする。糸の練り染織を行うとき糸がからまない様に、綛の糸の3~4カ所を糸で固定する作業だ。2日目に練りの作用を終えて、まだ乾かない糸を各自もって帰り干しているところ。手紡ぎ途中の綿もそのままなのだけど、着物を織るための糸を手紡ぎするのも大変な作業だなと、ずらりと並んだ糸を見て思う。だが反面、これだけ紡げれば着物一端が織れるのだと、目標がはっきりとして、夢は一歩、現実に近づいた。

4月18・19メモ
*経 30/2 10綛 575g 1綛=57.25g
*緯 12/1 8綛 600g 1綛=75.00g
*『ひびろかけ』
紡績糸は糸がからまない様にひと綛が網目状に巻かれている。をかせにつくるとき、かせの形が崩れないように、しかもこれをほどくときもつれないように、糸を3~4等分に分けて糸でゆるくくくること。手紡ぎの糸は綛にあげる時点で3等分に分け巻き上げ、ひびろ入れをする(丹波布講習)。
*精練は重曹を糸の重さの5%~8%、
*染浴は2kgの糸で40L以上が目安(20~40倍量)
*沸騰後3~40分糸を繰リながら精練
*タライの中で棒にかけた綛糸を繰りながらすすぐ作業は腰にくるゎ。。アルカリのぬめりが取れるまでよくすすぎ日に干して乾かす。(すぐ染める場合はそのまま染める)