糸車の調整~細工の意味を知る

借りて来た糸車に紡錘(つむ)を取り付け、ハヤオ(糸を束ねて作る車を回す紐)を作り車と紡錘の木の駒を繋ぐ。今まで使っていた糸車のハヤオも新調した。私の糸車では車と駒をくるりと計ると193cm。193cm+20cm=213cmの長さを15回往復する。借り物の方は周囲が198cmと、車がちょっと大きいので、約218cmを17往復した。糸は、有り合わせだったので番手が不明。20番よりちょっと太めだった。今度の紡錘には,丹波布伝承館流の円盤は付けない事にした。というのも、紡錘から外したとき、上手な人ならほどける事も無いのだけど、私がやるとことごとく巻き糸が崩れてしまって、せっかく紡いだ糸が絡まってしまうからだ。


さて、紡錘を取り付けている竹の皮だが、かなり歳月が経っているようで、良い飴色になっている。しっかりとなわれたまま、良い状態だった。これにどのように紡錘を固定したのか、、たしか紡錘はこの輪の中で泳いでいいはず。。。と考え、紡錘の駒をハヤオにクロスさせてひっかけ、ハヤオの両方のわは、綿をかませて繋いだ。紡錘はゴム状に伸縮するハヤオに引っ張られ、かっちりと形の定まった左右の竹皮の輪に固定された。
出来上がったときから、これは何か違うと思った。紡錘の角度は特にいい感じだ。紡いでみて改めて思う。紡ぎやすいのだ。紡錘は2cmほどの左右の輪のなかで遊び、程よく引っ張るハヤオとも相性がいい。無理な力がかからないので、ハヤオは一度も飛んで外れなかった。竹の皮を取り付ける,2本の棒の微妙なずれと、竹の皮の重要性を改めて知った。道具の構造の意味を知らなければ道具は使えない、、、当たり前のコトなんだけど。