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Bob Dylan 2016 Nobel Lecture in Literature

Nobel Lecture

記念講演の全文訳 http://www.sonymusic.co.jp/artist/BobDylan/info/482760

この度のノーベル文学賞の受賞にあたり、自分の歌が一体どう文学と結びつくのか不思議でならなかった。その繋がりについて自分なりに考えてみたので、それを皆さんに述べようと思う。回りくどい説明になるかもしれないが、私の話に価値があり、意味あるものになることを願う。

全ての始まりはバディ・ホリーだった。私が18歳のときに彼は22歳で他界したが、彼の音楽を初めて聴いた時から近いものを感じた。まるで兄であるかのように自分と通じる何かを感じたのだ。自分が彼に似ているんじゃないかとさえ思えた。バディは私が愛して止まない音楽を奏でた。私が子供のころから慣れ親しんだ音楽、即ちカントリー・ウェスタン、ロックンロールとリズム&ブルースだ。3つの異なる音楽要素を彼は絡み合わせ、そこから新しいジャンル、彼ならではの音を生み出した。そしてバディは「歌」を書いた。美しいメロディー、そして独創的な歌詞の歌を。しかも歌声も素晴らしく、様々な声色を使い分けた。彼こそがお手本だった。自分にはない、でもなりたいものを全て体現していた。彼が亡くなる数日前に、一度だけ彼を観たことがある。長旅をして彼の演奏を見に行ったのだが、期待通りだった。

 彼は力強く、刺激に満ちていて、カリスマ性があった。かぶりつく様な距離で観ていた私はすっかり心を奪われた。彼の顔、手、リズムを取る足、大きな黒の眼鏡、その眼鏡の奥の瞳、ギターの持ち方、立ち方、粋なスーツ、彼の全てを目に焼き付けた。とても22歳とは思えなかった。彼には永久に色あせない何かを感じ、私は確信したのだ。すると、突然、信じられないことが起きた。彼と目が合った瞬間、何かを感じた。それが何だかわからなかったが、背筋がゾクっとした。

 確かその1日か2日後に彼は飛行機事故で亡くなった。そして私は一度も会ったことのない誰かから「コットン・フィールド」を収録したレッドベリーのレコードを手渡されたのだ。その一枚のレコードとの出会いが私の人生を変えた。それまで知らなかった世界に引き込まれ、まるで爆発が起きたかのようだった。真っ暗なところを歩いていたら光がさしたかのように。誰かが手を差し伸べてくれたみたいだった。そのレコードを100回は聴いただろう。

 初めて知るレーベルだった。レコードには、所属する他のアーティストを宣伝するブックレットが入っていた。ソニー・テリーとブラウニー・マギー、ニュー・ロスト・シティ・ランブラーズ、ジーン・リッチー、どれも初めて聞く名前ばかりだった。でもレッドベリーと同じレーベルなら良いに違いないから絶対に聴かねばと思った。知り尽くしたいと思ったし、自分もこういう音楽がやりたいと思った。子供の頃から慣れ親しんだ音楽にも思い入れはあったが、その時点では忘れてしまった。考えることもなかった。自分にとっては過去のものとなったのだ。

 この時点ではまだ家を出ておらず、いつか出たいと思っていた。これらの音楽を自分でも覚え、やっている人たちに会いたかったからだ。そして遂に家を飛び出し、自分でもその音楽を弾くようになった。それまで聞いていたラジオでかかる音楽とは違い、力強く、人生をありのまま映し出していた。ラジオでは運次第でヒットが出るが、フォークの世界では関係なかった。私には全てがヒットで、メロディーが弾ければそれでよかった。曲によって覚え易いものもあれば、そうでないものもあった。古いバラードやカントリー・ブルースは体に染み付いていたが、他は全てゼロから覚えなければならなかった。当時は少ないお客さんの前でしか演奏できず、部屋に4、5人のときや街角で弾くこともあった。レパートリーが豊富でなければいけなかったし、どう言う場面で何を弾くべきかわかってなければいけなかった。親密な歌もあれば、シャウトしないと伝わらない歌もあった。

 初期のフォーク・アーティストをとことん聞き、彼らの歌を自分で歌うことで、固有の表現が身についた。そしてラグタイム・ブルース、ワーク・ソング、ジョージア・シーシャンティ、アパラチアン・バラッド、カウボーイ・ソングといったあらゆる形で歌った。そうすることで細部までが見えてくる。何のことを歌っているのかがわかるのだ。拳銃を抜いて、またポケットに戻す。馬に鞭を打って往来を駆け抜ける。暗闇で語り合う。スタッガー・リーが悪党で、フランキーがいい娘だったこともわかる。ワシントンはブルジョワの街だと知り、ジョン・ザ・レヴェレイターの低音の声も聞いたし、タイタニック号が沼の小川に沈むのも見た。仲間は荒くれ者のアイルランド人の流離人や気の荒い植民地の若造だ。篭った太鼓の音や低く鳴り響く横笛の音も聞こえる。好色のドナルド卿が妻をナイフで刺すのを見たし、多くの同志が戦死して行くのも見た。

 フォーク特有の表現を全てマスターした。気の利いた言い回しも覚えた。機材、テクニック、秘密、謎、全てが頭に入っていた。そしてそれが歩んできた決して注目されることのない軌跡も知り尽くしていた。全てを結びつけて、今の時代に当てはめることができた。自分自身で歌を書き始めた際、自分が唯一知っているフォークという表現形態を存分に使った。

 でもそれだけではない。自分なりの信条、感性、培った世界観も持っていた。若い時から備わっていた。小学校で学んだのだ。『ドン・キホーテ』『アイバンホー』『ロビンソン・クルーソー』『ガリバー旅行記」『二都物語』といった誰もが小学校で読んだことのある本を通して、人生観、人間性への理解、価値観が養われた。歌詞を書き始めた時、それらを糧にした。そういった本の題材が私の多くの歌の中に入り込んだ。意図的であるときもそうでない場合もある。誰も聞いたことのないような歌を書きたいと思ったのだ。そしてこうしたテーマは私の歌の礎となった。その中でも特に私の心に残る3冊の本についてここで触れたい。メルヴィルの『白鯨』、ルマルクの『西部戦線異常なし』とホメロスの『オデュッセイア』だ。


 『白鯨』は興味の尽きない一冊だ。見せ場が絶えず、印象的なセリフで溢れている。非常に読み応えのある本だ。筋書きは単刀直入だ。捕鯨船ピークォド号の謎めいたエイハブ船長は義足を付けた病的に自己中心的な人物で、自分の片足を奪った天敵である白いマッコウクジラのモビィ・ディックに復讐心を燃やす。大西洋から喜望峰を周り、インド洋まで彼は鯨を追う。地球の裏側まで追いかけるのだ。目指すものはあまりに漠然とし、確実なものはない。彼はモビィを皇帝と呼び、悪魔の化身と見なしている。エイハブはナンタケットに残した妻と子供に時々想いを馳せる。そして何が起きるかは予想できるだろう。

 乗組員は様々な人種から成り立っていて、鯨を見つけた者には褒美として金貨が与えられる。多くの星座に纏わる記号、宗教寓話の引用や既成概念が登場する。エイハブは他の捕鯨船に遭遇すると、その船長にモビィの情報を聞き出そうとする。奴を見たか?ある捕鯨船にガブリエルというイカれた預言者が乗っていて、彼はエイハブの破滅を予言する。曰く、モビィは「シェーカー教徒の神の化身」であり、彼に関わった者達は災難に見舞われる。エイハブ船長にそう伝えるのである。また別の船のブーマー船長も、モビィに片腕を奪われている。でも彼はそれを受け入れ、生きているだけで幸せだと感じている。彼にはエイハブの執拗なまでの復讐心が理解できないのだ。この本は、同じ経験をしても人によって反応が違うことを教えてくれる。旧約聖書のからの引用が多く登場する。ガブリエル、ラケル、ヤロブアム、ビルダー、エリヤ。異教徒の名前もまた多く登場する。タシテゴ、フラスク、ダッグー、フリース、スターバック、スタッブ、マーサズ・ヴィニヤード。異教徒たちは偶像を崇拝する。中には小さな蝋の人形を崇拝するものもいれば、木彫りの偶像を崇拝する者もいれば、火を崇拝する者もいる。ピークォド号の名前はインディアンの種族が由来だ。

 『白鯨』は心を揺さぶれる話である。船員の一人で語り手である男が言う。「イシュメイルと呼んでくれ」と。ある人に何処の出身だと聞かれると彼は「どの地図にも載っていない。本物の場所は載らないのさ」と言う。スタッブは何事にも意味はないと思っている。全ては起こるべくして起こるのだと。イシュメイルは生まれてからずっと帆船に乗ってきた。彼にとっては帆船がハーバードでありイエールだと言う。人とは距離を置いている。ピークォド号が台風に直撃する。エイハブ船長は吉兆だと捉える。スターバックは悪い兆しだとしてエイハブの暗殺を考える。嵐が去った直後、乗組員の一人が船のマストから落ちて溺れてしまう。これから起こることを暗示しているかのように。クエーカー教徒の平和主義の神父を装った、残忍なビジネスマンがフラスクに言う。「負傷を負った者の中には神に導かれるものもいるが、他の者は苦痛が待ち受けている」と。

 全てが織り交ぜられている。あらゆる神話、ユダヤ教キリスト教聖書からインド神話、イギリスの伝説、聖ジョルジュ、ペルセウス、ヘラクレス(全て捕鯨船員)、ギリシャ神話、そして血なまぐさい鯨の解体まで。事実もまた多く盛り込まれている。地理、鯨油について(君主の即位にいい)、捕鯨産業の名士など。鯨油は王を清める聖油に使われるのだ。鯨の歴史、骨相学、古典哲学、偽の科学的理論、差別の正当化など、あらゆるものを含んでいるが、理にかなってるものは一つもない。教養のある人、ない人。幻想を追いかける、死を追いかける。巨大なマッコウクジラはシロクマの如く白く、白人の如く白い、皇帝であり、天敵であり、悪魔の化身である。モビィをナイフで攻撃しようとして片足を失った狂気の船長。

 我々には物事の表面しか見えない。その裏に何があるかは解釈次第だ。船員たちは人魚の声を探して甲板を歩き回り、サメやハゲワシが船の後をつける。頭蓋骨や顔の表情を本のように読み取ろうとする。ここに顔がある。君の前に置こう。読めるものなら読んでみるがいい。タシテゴは自分が一度死んで生まれ変わったのだと言う。余分に与えられた日々は贈り物だと。自分はキリストに救われたのではないと彼は言う。キリスト教徒ではない人間に助けられたのだと。そしてキリストの復活の下手な模倣をする。

 スターバックがエイハブに「過ぎたことは忘れろ」と言うと、憤慨した船長は「私に不敬を言うとはけしからん。私を侮辱するものはたとえ太陽であっても切りつける」と言い返す。エイハブもまた雄弁な詩人である。「私の揺るぎない目的までの道には鉄製のレールが敷かれていて、私の魂はその溝に沿って走るのだ」或いは、「目に見える物は全て薄っぺらい仮面でしかない」と語る。引用したくなる詩的なフレーズであり、これを超えるものはない。

 そしていよいよエイハブはモビィを見つけ、銛を出す。ボートが降ろされる。エイハブの銛は血で洗礼されている。モビィはエイハブのボートを攻撃し、破壊する。翌日彼はまたモビィを見つける。再びボートが降ろされる。モビィはまたもエイハブのボートを破壊する。3日目、また別のボートが乗り込む。ここでも宗教的引用の登場だ。彼は再び現れた。モビィは再び攻撃してくる。ピークォド号に激突し、沈める。エイハブは銛の紐に絡まってしまい、船から投げ出され、海の藻屑となる。

 イシュメイルだけが生き残る。彼は棺桶の上で海に浮かんでいる。というのが物語の全てだ。ここで語られるテーマとそれが暗示しているものは、私の歌の幾つかにも登場する。


 『西部戦線異常なし』もまた影響を受けた一冊だ。『西部戦線異常なし』はホラーだ。これは、童心、意味のある世界への信頼、他人への関心を失う話だ。悪夢から抜け出せない。死と苦悩の謎めいた渦に吸い込まれてしまう。抹殺から自分を守っている。地球上から消されようとしているのだ。嘗てはコンサート・ピアニストになるという大きな夢を抱いていた純粋な若者だった。嘗ては人生、そしてこの世界を愛していたが、今はそれを粉々に撃ち砕いている。

 来る日も来る日も、蜂に刺され、ミミズに血を吸われる。窮地に追いやられた動物だ。どこにも居場所はない。降りしきる雨は単調だ。絶え間ない攻撃、毒ガス、神経ガス、モルヒネ、燃え盛るガソリンの川、食べ物を求めて残飯を漁る、インフルエンザ、チフス、赤痢。周りで命が次々と失われ、破裂弾が鳴り響く。これは地獄の下層部である。泥、有刺鉄線、ドブネズミだらけの塹壕、死体の内臓を食い漁るドブネズミ、汚物と排泄物だらけの塹壕。誰かが叫ぶ、「おい、そこのお前。立ち上がって戦え」これが一体いつまで続くか誰にわかると言うのだ?戦争に終わりはない。自分は殺されようとしている。足は出血多量だ。昨日は人を殺し、その死体に話し掛けた。戦争が終わったら君の家族の面倒を死ぬまで見ると伝えた。一体誰が得をしているのだ?指揮官や将軍達は名声を得て、他にも経済的に潤う人たちが大勢いる。しかし、手を汚しているのは自分達だ。同志の一人に「ちょっと待て、何処に行くんだ?」と聞かれ、「好きにさせてくれ、直ぐに戻るから」と言い、肉片を求めて死の狩の森に入っていく。普通の生活を送っている人たちが何を生きがいにしているのかもはやわからない。みんなの不安や欲望などもう理解できない。

 さらに機関銃が鳴り響き、死体の一部が幾つもぶら下がっている。腕や脚や頭部が転がっているところに蝶々が歯の上に止まっている。悍ましい傷口、あらゆる毛穴から膿が出ている。肺の傷、身体には耐えきれないほどの大きな傷、ガスを放射する死体、吐き気がしそうな音を立てる死体の数々。死がそこら中にある。どうすることもできない。自分も誰かに殺され、死体は射撃練習の的に使われるだろう。ブーツにしてもそうだ。今は自分の貴重な所有物だが、直ぐに誰かの足にとって変わるだろう。

 木の間からフランス人達がやってくる。容赦ない奴らだ。破裂弾も底を尽きてきた。「そんなに直ぐにまた攻めてくるなんて卑怯だ」と言ってみる。同志の一人が土の中に倒れていて、野戦病院に連れてってやりたいと思う。他の誰かが言う。「無駄足さ」「どう言うこと?」「そいつをひっくり返してみろ。俺の言ってることがわかるさ」

 その知らせを待ち続ける。戦争がなぜ終わらないのか理解できない。兵力不足が深刻化し、召集した若者達は使い物にならない者ばかりだ。それでも人員が足りないから採用するしかない。病気と屈辱で心はズタズタだ。親にも、学校の校長にも、牧師にも、政府にさえも裏切られた。

 ゆっくりと葉巻を吸う将軍にも裏切られた。彼のせいで自分は暴漢と殺し屋にと化したのだ。できることなら彼の顔に銃弾を浴びせてやりたい。司令官にもだ。金があったら、どんな手を使っても構わないから奴を殺してくれた男に謝礼を約束することを妄想する。もしその人がそれで命を落としたら、謝礼は遺族に行けばいい。キャビアとコーヒーが好物の大佐も同罪だ。公認の売春宿に入り浸っている。彼にも死んでもらおう。呑んだくれの兵士が次々とやってくる。20人殺しても、20人また替えがやってくる。鼻の奥まで匂ってくるだけだ。

 まるで拷問室のようなこの狂気の沙汰に自分を送り込んだ上の世代を軽蔑するようになる。周りを見渡せば同志が次々と死んでいく。腹部の傷、両足切断、坐骨粉砕で死んでいくのを見ながら思う。「まだ20歳だと言うのに、もはや誰だって殺せる。自分を狙ってきたら父親さえも殺せる」

 昨日、傷ついた軍用犬を助けようとしたら誰かが叫んだ。「馬鹿なことをするな」と。一人のフランス人が喉を鳴らしながら足元で倒れている。彼の腹に短剣を突き刺すが、まだ生きている。息の根を止めるべきなのはわかっているが、それができない。本物の鉄十字に貼り付けにされ、ローマ兵に酢を染み込ませたスポンジを口元に当てられている。

 何ヶ月か過ぎ、一時休暇で帰郷する。父親とは話ができない。「入隊しないのは卑怯者だ」と彼は言う。母親もだ。再び戦場に戻る際、「フランス人娘には気をつけなさい」と言う。狂気はさらに続く。一週間、或いは一ヶ月戦って、やっと10ヤード前進する。でも次の月にはまた元に戻される。

 プラトン、アリストレス、ソクラテス、1000年前の文化、哲学、知恵はどうなってしまったと言うのだ?こんな事態は防げたはずだ。家に思いを馳せる。ポプラ並木を歩いた学生時代に戻る。楽しい思い出だ。小型飛行船からさらに爆弾が降ってくる。気持ちを引き締めなければいけない。何か誤算が起きるのが怖くて誰のことも見ることができない。共同墓地。他に残された可能性はない。

 すると桜の花に気づく。そして自然は全く影響を受けていないことに気づく。ポプラ並木、赤い蝶々、儚い花の美しさ、太陽。自然は全く意に介さないのを目の当たりにする。人類によるあらゆる暴力も苦悩も自然は気づきもしない。あまりにも孤独だ。すると爆弾の金属片が側頭部に当たり死んでしまう。排除されたのだ。削除されたのだ。駆除されたのだ。私はこの本を置き完全に閉じた。戦争小説はもう2度と読みたくないと思い、2度と読むことはなかった。

ノース・カロライナ出身のチャリー・プールがこの話に通じる歌を書いた。「ユー・エイント・トーキン・トゥ・ミー」という歌で、歌詞はこうだ。

ある日街を歩いていたら窓の中に張り紙を見つけた
入隊して世界をこの目で見よう、と書いてあった
楽しい仲間と刺激的な場所を見るだろう
楽しい仲間と刺激的な場所を見るだろう
面白い人たちと出会い、彼らの殺し方も覚えるだろう
僕に言っても無駄さ、僕に言っても無駄さ
僕は頭がイカれているかもしれないけど、分別はある
僕に言っても無駄さ、僕に言っても無駄さ
銃で殺すなんてちっとも楽しそうじゃない
僕に言っても無駄さ


 『オデュッセイア』も素晴らしい一冊で、そこで語られている題材の数々は多くのソングライターのバラッドに取り上げられている。「早く家へ帰りたい」「思い出のグリーングラス」「峠の我が家」、私の歌でもだ。

 『オデュッセイア』は戦争で戦い終えて帰郷しようとする男の不思議な冒険物語だ。長い帰路の旅であり、途中にはいくつもの罠や落とし穴が待ち受ける。彼は呪にかかったように彷徨い続ける。常に海に放り出され、毎回九死に一生を得る。巨大な岩の塊が彼の船を揺らす。怒らせてはいけない人の怒りを買ってしまう。乗組員に問題児もいる。背信。船員たちが豚にさせられたかと思うと、今度は若い色男に変身する。彼は常に誰かを救助しようとする。彼は旅人だが、足止めを食らうことが多い。無人島に流れ着く。人けのない洞窟を見つけ、そこに隠れる。巨人に出くわすが、「お前は最後に食べる」と言われる。そして巨人から逃げる。家に帰ろうとするが、風に振り回される。容赦ない風、冷たい風、不吉な風。遠くまで行ったと思うと、風にまた押し戻される。

 毎回次に何が待ち構えているかあらかじめ警告を受けるが、触ってはいけないと言われたものをつい触ってしまう。進む道が二つあったら、そのどちらも凶。どちらも危険を伴う。一方は溺れる可能性があり、もう一方は飢える可能性がある。狭い海峡に入って行き、泡の渦巻きに飲み込まれる。牙の鋭い6つの頭を持った怪物と出くわす。雷に打たれる。突き出した枝に飛びついて荒れ狂う川から身を守る。彼を守ろうとする女神や神々もいれば、彼を殺そうとする者もいる。彼は素性を幾度も変える。疲れ果て、眠りに就くと笑い声で目がさめる。見知らぬ人に自分の話をする。旅に出てから20年になる。何処かに放り出されて、置いていかれたのだ。ワインに薬を入れられたこともある。苦難に満ちた道のりだった。

 色々な意味で、これらのことは誰にでも起きり得る。ワインに薬を入れられたことがあるだろう。間違った女性と一夜を共にしたことがあるだろう。摩訶不思議な声、甘い声、聴き慣れないメロディーに魅了されたことがあるだろう。遠い道のりをやっと辿り着いたと思ったらまた押し戻されたことがあるだろう。そして九死に一生を得たことも、怒らせてはいけない人を怒らせたこともあるだろう。この国中を取り止めもなく彷徨ったことだってあるだろう。そして、凶をもたらすあの不吉な風を感じたことがあるだろう。しかし、これだけでは終わらない。

 家に辿り着いても事態は決して喜べるものではなかった。妻の親切心につけ込んだ悪党達に家を乗っ取られていたのだ。しかも人数が多すぎる。いくら彼が彼らよりも偉大で、大工としても、狩人としても、動物に関するに知識にしても、海男としても、何をやらせても一流だったとしても、勇気で身を守ることはできない。機転を利かせる他ない。

 ゴロツキ達には彼の家を汚した代償を払わせなければいけない。彼は小汚い乞食に変装すると、横柄で馬鹿な下手人が彼を階段から突き落とす。下手人の横柄さに嫌悪感を抱くが、彼は怒りを抑える。百対一にも関わらず、彼らを全員やっつける。一番の強者をもだ。彼は何者でもない。そしてようやく家に帰ると彼は妻と一緒に座り、彼女に冒険談を話すのである。


 つまりどういうことか。私自身、そして他のソングライター達も、これらと同じテーマに影響を受けてきた。そしてそれらは無数の解釈ができる。ある歌に心を動かされたのであれば、それで十分なのだ。その歌の意味を知る必要なんてない。私は自分の歌に色々なことを込めてきたが、それらが何を意味しているか案じるつもりはない。メルヴィルが旧約聖書や新約聖書からの引用や科学的理論、プロテスタント教義、そして海や帆船や鯨に関する知識を全て一冊の本に込めた際、彼もそれらが何を意味しているのか案じたとは思わない。

 ジョン・ダン然り。シェイクスピアの時代に生きた詩人/聖職者は綴っている。「彼女の乳房のセストスとアビドス。二人の恋人ではなく、二つの愛であり、巣である」これが何を意味しているのかは私もわからない。でも良さげに聞こえる。自分の歌も良さげに聞こえてほしいのだ。『オデュッセイア』に登場するオデュッセウスが英雄アキレスに会いに冥府を訪れた際、平和で幸せな長寿と引き換えに名誉と栄光に満ちた短命を手にしたアキレスはオデュッセウスに全ては間違いだったと語る。「私はただ死んだ。それだけだ」と。そこには名誉はなかった。不朽の名声などない。そして、もし可能であるなら、黄泉の国の王でいるよりも、地球上で小作人の元に仕える奴隷として生きることを選ぶ。どんなに辛い人生であろうと、死ぬよりましだと語っている。

 歌も同じだ。我々の歌は生きている人たちの世界でこそ生きるものなのだ。でも歌は文学とは違う。歌は歌われるべきものであり、読むものではない。シェイクスピア劇の言葉の数々は舞台で演じられる為のものであるのと同様に、歌の詞は歌う為のものであり、ページに綴られているのを読む為のものではない。そして、皆さんにも、これらの詞を、聴かれるべき形で聴く機会があることを願っている。コンサート、或いはレコード、或いは今時の音楽の聴き方でも構わない。

最後に再びホメロスの言葉で締めたいと思う。「詩神よ、私の中で歌い、私を通して物語を伝えてくれ」

BOB DYLAN

原文 https://www.nobelprize.org/nobel_prizes/literature/laureates/2016/dylan-lecture.html
5 June 2017

When I first received this Nobel Prize for Literature, I got to wondering exactly how my songs related to literature. I wanted to reflect on it and see where the connection was. I’m going to try to articulate that to you. And most likely it will go in a roundabout way, but I hope what I say will be worthwhile and purposeful.

If I was to go back to the dawning of it all, I guess I’d have to start with Buddy Holly. Buddy died when I was about eighteen and he was twenty-two. From the moment I first heard him, I felt akin. I felt related, like he was an older brother. I even thought I resembled him. Buddy played the music that I loved – the music I grew up on: country western, rock ‘n’ roll, and rhythm and blues. Three separate strands of music that he intertwined and infused into one genre. One brand. And Buddy wrote songs – songs that had beautiful melodies and imaginative verses. And he sang great – sang in more than a few voices. He was the archetype. Everything I wasn’t and wanted to be. I saw him only but once, and that was a few days before he was gone. I had to travel a hundred miles to get to see him play, and I wasn’t disappointed.

He was powerful and electrifying and had a commanding presence. I was only six feet away. He was mesmerizing. I watched his face, his hands, the way he tapped his foot, his big black glasses, the eyes behind the glasses, the way he held his guitar, the way he stood, his neat suit. Everything about him. He looked older than twenty-two. Something about him seemed permanent, and he filled me with conviction. Then, out of the blue, the most uncanny thing happened. He looked me right straight dead in the eye, and he transmitted something. Something I didn’t know what. And it gave me the chills.

I think it was a day or two after that that his plane went down. And somebody – somebody I’d never seen before – handed me a Leadbelly record with the song “Cottonfields” on it. And that record changed my life right then and there. Transported me into a world I’d never known. It was like an explosion went off. Like I’d been walking in darkness and all of the sudden the darkness was illuminated. It was like somebody laid hands on me. I must have played that record a hundred times.

It was on a label I’d never heard of with a booklet inside with advertisements for other artists on the label: Sonny Terry and Brownie McGhee, the New Lost City Ramblers, Jean Ritchie, string bands. I’d never heard of any of them. But I reckoned if they were on this label with Leadbelly, they had to be good, so I needed to hear them. I wanted to know all about it and play that kind of music. I still had a feeling for the music I’d grown up with, but for right now, I forgot about it. Didn’t even think about it. For the time being, it was long gone.

I hadn’t left home yet, but I couldn’t wait to. I wanted to learn this music and meet the people who played it. Eventually, I did leave, and I did learn to play those songs. They were different than the radio songs that I’d been listening to all along. They were more vibrant and truthful to life. With radio songs, a performer might get a hit with a roll of the dice or a fall of the cards, but that didn’t matter in the folk world. Everything was a hit. All you had to do was be well versed and be able to play the melody. Some of these songs were easy, some not. I had a natural feeling for the ancient ballads and country blues, but everything else I had to learn from scratch. I was playing for small crowds, sometimes no more than four or five people in a room or on a street corner. You had to have a wide repertoire, and you had to know what to play and when. Some songs were intimate, some you had to shout to be heard.

By listening to all the early folk artists and singing the songs yourself, you pick up the vernacular. You internalize it. You sing it in the ragtime blues, work songs, Georgia sea shanties, Appalachian ballads and cowboy songs. You hear all the finer points, and you learn the details.

You know what it’s all about. Takin’ the pistol out and puttin’ it back in your pocket. Whippin’ your way through traffic, talkin’ in the dark. You know that Stagger Lee was a bad man and that Frankie was a good girl. You know that Washington is a bourgeois town and you’ve heard the deep-pitched voice of John the Revelator and you saw the Titanic sink in a boggy creek. And you’re pals with the wild Irish rover and the wild colonial boy. You heard the muffled drums and the fifes that played lowly. You’ve seen the lusty Lord Donald stick a knife in his wife, and a lot of your comrades have been wrapped in white linen.

I had all the vernacular down. I knew the rhetoric. None of it went over my head – the devices, the techniques, the secrets, the mysteries – and I knew all the deserted roads that it traveled on, too. I could make it all connect and move with the current of the day. When I started writing my own songs, the folk lingo was the only vocabulary that I knew, and I used it.

But I had something else as well. I had principles and sensibilities and an informed view of the world. And I had had that for a while. Learned it all in grammar school. Don Quixote, Ivanhoe, Robinson Crusoe, Gulliver’s Travels, Tale of Two Cities, all the rest – typical grammar school reading that gave you a way of looking at life, an understanding of human nature, and a standard to measure things by. I took all that with me when I started composing lyrics. And the themes from those books worked their way into many of my songs, either knowingly or unintentionally. I wanted to write songs unlike anything anybody ever heard, and these themes were fundamental.

Specific books that have stuck with me ever since I read them way back in grammar school – I want to tell you about three of them: Moby Dick, All Quiet on the Western Front and The Odyssey.

 


Moby Dick is a fascinating book, a book that’s filled with scenes of high drama and dramatic dialogue. The book makes demands on you. The plot is straightforward. The mysterious Captain Ahab – captain of a ship called the Pequod –  an egomaniac with a peg leg pursuing his nemesis, the great white whale Moby Dick who took his leg. And he pursues him all the way from the Atlantic around the tip of Africa and into the Indian Ocean. He pursues the whale around both sides of the earth. It’s an abstract goal, nothing concrete or definite. He calls Moby the emperor, sees him as the embodiment of evil. Ahab’s got a wife and child back in Nantucket that he reminisces about now and again. You can anticipate what will happen.

The ship’s crew is made up of men of different races, and any one of them who sights the whale will be given the reward of a gold coin. A lot of Zodiac symbols, religious allegory, stereotypes. Ahab encounters other whaling vessels, presses the captains for details about Moby. Have they seen him? There’s a crazy prophet, Gabriel, on one of the vessels, and he predicts Ahab’s doom. Says Moby is the incarnate of a Shaker god, and that any dealings with him will lead to disaster. He says that to Captain Ahab. Another ship’s captain – Captain Boomer – he lost an arm to Moby. But he tolerates that, and he’s happy to have survived. He can’t accept Ahab’s lust for vengeance.

This book tells how different men react in different ways to the same experience. A lot of Old Testament, biblical allegory: Gabriel, Rachel, Jeroboam, Bildah, Elijah. Pagan names as well: Tashtego, Flask, Daggoo, Fleece, Starbuck, Stubb, Martha’s Vineyard. The Pagans are idol worshippers. Some worship little wax figures, some wooden figures. Some worship fire. The Pequod is the name of an Indian tribe.

Moby Dick is a seafaring tale. One of the men, the narrator, says, “Call me Ishmael.” Somebody asks him where he’s from, and he says, “It’s not down on any map. True places never are.” Stubb gives no significance to anything, says everything is predestined. Ishmael’s been on a sailing ship his entire life. Calls the sailing ships his Harvard and Yale. He keeps his distance from people.

A typhoon hits the Pequod. Captain Ahab thinks it’s a good omen. Starbuck thinks it’s a bad omen, considers killing Ahab. As soon as the storm ends, a crewmember falls from the ship’s mast and drowns, foreshadowing what’s to come. A Quaker pacifist priest, who is actually a bloodthirsty businessman, tells Flask, “Some men who receive injuries are led to God, others are led to bitterness.”

Everything is mixed in. All the myths: the Judeo Christian bible, Hindu myths, British legends, Saint George, Perseus, Hercules – they’re all whalers. Greek mythology, the gory business of cutting up a whale. Lots of facts in this book, geographical knowledge, whale oil – good for coronation of royalty – noble families in the whaling industry. Whale oil is used to anoint the kings. History of the whale, phrenology, classical philosophy, pseudo-scientific theories, justification for discrimination – everything thrown in and none of it hardly rational. Highbrow, lowbrow, chasing illusion, chasing death, the great white whale, white as polar bear, white as a white man, the emperor, the nemesis, the embodiment of evil. The demented captain who actually lost his leg years ago trying to attack Moby with a knife.

We see only the surface of things. We can interpret what lies below any way we see fit. Crewmen walk around on deck listening for mermaids, and sharks and vultures follow the ship. Reading skulls and faces like you read a book. Here’s a face. I’ll put it in front of you. Read it if you can.

Tashtego says that he died and was reborn. His extra days are a gift. He wasn’t saved by Christ, though, he says he was saved by a fellow man and a non-Christian at that. He parodies the resurrection.

When Starbuck tells Ahab that he should let bygones be bygones, the angry captain snaps back, “Speak not to me of blasphemy, man, I’d strike the sun if it insulted me.” Ahab, too, is a poet of eloquence. He says, “The path to my fixed purpose is laid with iron rails whereon my soul is grooved to run.”  Or these lines, “All visible objects are but pasteboard masks.” Quotable poetic phrases that can’t be beat.

Finally, Ahab spots Moby, and the harpoons come out. Boats are lowered. Ahab’s harpoon has been baptized in blood. Moby attacks Ahab’s boat and destroys it. Next day, he sights Moby again. Boats are lowered again. Moby attacks Ahab’s boat again. On the third day, another boat goes in. More religious allegory. He has risen. Moby attacks one more time, ramming the Pequod and sinking it. Ahab gets tangled up in the harpoon lines and is thrown out of his boat into a watery grave.

Ishmael survives. He’s in the sea floating on a coffin. And that’s about it. That’s the whole story. That theme and all that it implies would work its way into more than a few of my songs.

 


All Quiet on the Western Front was another book that did. All Quiet on the Western Front is a horror story. This is a book where you lose your childhood, your faith in a meaningful world, and your concern for individuals. You’re stuck in a nightmare. Sucked up into a mysterious whirlpool of death and pain. You’re defending yourself from elimination. You’re being wiped off the face of the map. Once upon a time you were an innocent youth with big dreams about being a concert pianist. Once you loved life and the world, and now you’re shooting it to pieces.

Day after day, the hornets bite you and worms lap your blood. You’re a cornered animal. You don’t fit anywhere. The falling rain is monotonous. There’s endless assaults, poison gas, nerve gas, morphine, burning streams of gasoline, scavenging and scabbing for food, influenza, typhus, dysentery. Life is breaking down all around you, and the shells are whistling. This is the lower region of hell. Mud, barbed wire, rat-filled trenches, rats eating the intestines of dead men, trenches filled with filth and excrement. Someone shouts, “Hey, you there. Stand and fight.”

Who knows how long this mess will go on? Warfare has no limits. You’re being annihilated, and that leg of yours is bleeding too much. You killed a man yesterday, and you spoke to his corpse. You told him after this is over, you’ll spend the rest of your life looking after his family. Who’s profiting here? The leaders and the generals gain fame, and many others profit financially. But you’re doing the dirty work. One of your comrades says, “Wait a minute, where are you going?” And you say, “Leave me alone, I’ll be back in a minute.” Then you walk out into the woods of death hunting for a piece of sausage. You can’t see how anybody in civilian life has any kind of purpose at all. All their worries, all their desires – you can’t comprehend it.

More machine guns rattle, more parts of bodies hanging from wires, more pieces of arms and legs and skulls where butterflies perch on teeth, more hideous wounds, pus coming out of every pore, lung wounds, wounds too big for the body, gas-blowing cadavers, and dead bodies making retching noises. Death is everywhere. Nothing else is possible. Someone will kill you and use your dead body for target practice. Boots, too. They’re your prized possession. But soon they’ll be on somebody else’s feet.

There’s Froggies coming through the trees. Merciless bastards. Your shells are running out. “It’s not fair to come at us again so soon,” you say. One of your companions is laying in the dirt, and you want to take him to the field hospital. Someone else says, “You might save yourself a trip.” “What do you mean?” “Turn him over, you’ll see what I mean.”

You wait to hear the news. You don’t understand why the war isn’t over. The army is so strapped for replacement troops that they’re drafting young boys who are of little military use, but they’re draftin’ ‘em anyway because they’re running out of men. Sickness and humiliation have broken your heart. You were betrayed by your parents, your schoolmasters, your ministers, and even your own government.

The general with the slowly smoked cigar betrayed you too – turned you into a thug and a murderer. If you could, you’d put a bullet in his face. The commander as well. You fantasize that if you had the money, you’d put up a reward for any man who would take his life by any means necessary. And if he should lose his life by doing that, then let the money go to his heirs. The colonel, too, with his caviar and his coffee – he’s another one. Spends all his time in the officers’ brothel. You’d like to see him stoned dead too. More Tommies and Johnnies with their whack fo’ me daddy-o and their whiskey in the jars. You kill twenty of ‘em and twenty more will spring up in their place. It just stinks in your nostrils.

You’ve come to despise that older generation that sent you out into this madness, into this torture chamber. All around you, your comrades are dying. Dying from abdominal wounds, double amputations, shattered hipbones, and you think, “I’m only twenty years old, but I’m capable of killing anybody. Even my father if he came at me.”

Yesterday, you tried to save a wounded messenger dog, and somebody shouted, “Don’t be a fool.” One Froggy is laying gurgling at your feet. You stuck him with a dagger in his stomach, but the man still lives. You know you should finish the job, but you can’t. You’re on the real iron cross, and a Roman soldier’s putting a sponge of vinegar to your lips.

Months pass by. You go home on leave. You can’t communicate with your father. He said, “You’d be a coward if you don’t enlist.” Your mother, too, on your way back out the door, she says, “You be careful of those French girls now.” More madness. You fight for a week or a month, and you gain ten yards. And then the next month it gets taken back.

All that culture from a thousand years ago, that philosophy, that wisdom – Plato, Aristotle, Socrates – what happened to it?  It should have prevented this. Your thoughts turn homeward. And once again you’re a schoolboy walking through the tall poplar trees. It’s a pleasant memory. More bombs dropping on you from blimps. You got to get it together now. You can’t even look at anybody for fear of some miscalculable thing that might happen. The common grave. There are no other possibilities.

Then you notice the cherry blossoms, and you see that nature is unaffected by all this. Poplar trees, the red butterflies, the fragile beauty of flowers, the sun – you see how nature is indifferent to it all. All the violence and suffering of all mankind. Nature doesn’t even notice it.

You’re so alone. Then a piece of shrapnel hits the side of your head and you’re dead.
You’ve been ruled out, crossed out. You’ve been exterminated. I put this book down and closed it up. I never wanted to read another war novel again, and I never did.

Charlie Poole from North Carolina had a song that connected to all this. It’s called “You Ain’t Talkin’ to Me,” and the lyrics go like this:

I saw a sign in a window walking up town one day.
Join the army, see the world is what it had to say.
You’ll see exciting places with a jolly crew,
You’ll meet interesting people, and learn to kill them too.
Oh you ain’t talkin’ to me, you ain’t talking to me.
I may be crazy and all that, but I got good sense you see.
You ain’t talkin’ to me, you ain’t talkin’ to me.
Killin’ with a gun don’t sound like fun.
You ain’t talkin’ to me.

 


The Odyssey is a great book whose themes have worked its way into the ballads of a lot of songwriters: “Homeward Bound, “Green, Green Grass of Home,” “Home on the Range,” and my songs as well.

The Odyssey is a strange, adventurous tale of a grown man trying to get home after fighting in a war. He’s on that long journey home, and it’s filled with traps and pitfalls. He’s cursed to wander. He’s always getting carried out to sea, always having close calls. Huge chunks of boulders rock his boat. He angers people he shouldn’t. There’s troublemakers in his crew. Treachery. His men are turned into pigs and then are turned back into younger, more handsome men. He’s always trying to rescue somebody. He’s a travelin’ man, but he’s making a lot of stops.

He’s stranded on a desert island. He finds deserted caves, and he hides in them. He meets giants that say, “I’ll eat you last.” And he escapes from giants. He’s trying to get back home, but he’s tossed and turned by the winds. Restless winds, chilly winds, unfriendly winds. He travels far, and then he gets blown back.

He’s always being warned of things to come. Touching things he’s told not to. There’s two roads to take, and they’re both bad. Both hazardous. On one you could drown and on the other you could starve. He goes into the narrow straits with foaming whirlpools that swallow him. Meets six-headed monsters with sharp fangs. Thunderbolts strike at him. Overhanging branches that he makes a leap to reach for to save himself from a raging river. Goddesses and gods protect him, but some others want to kill him. He changes identities. He’s exhausted. He falls asleep, and he’s woken up by the sound of laughter. He tells his story to strangers. He’s been gone twenty years. He was carried off somewhere and left there. Drugs have been dropped into his wine. It’s been a hard road to travel.

In a lot of ways, some of these same things have happened to you. You too have had drugs dropped into your wine. You too have shared a bed with the wrong woman. You too have been spellbound by magical voices, sweet voices with strange melodies. You too have come so far and have been so far blown back. And you’ve had close calls as well. You have angered people you should not have. And you too have rambled this country all around. And you’ve also felt that ill wind, the one that blows you no good. And that’s still not all of it.

When he gets back home, things aren’t any better. Scoundrels have moved in and are taking advantage of his wife’s hospitality. And there’s too many of ‘em. And though he’s greater than them all and the best at everything – best carpenter, best hunter, best expert on animals, best seaman – his courage won’t save him, but his trickery will.

All these stragglers will have to pay for desecrating his palace. He’ll disguise himself as a filthy beggar, and a lowly servant kicks him down the steps with arrogance and stupidity. The servant’s arrogance revolts him, but he controls his anger. He’s one against a hundred, but they’ll all fall, even the strongest. He was nobody. And when it’s all said and done, when he’s home at last, he sits with his wife, and he tells her the stories.

 


So what does it all mean? Myself and a lot of other songwriters have been influenced by these very same themes. And they can mean a lot of different things. If a song moves you, that’s all that’s important. I don’t have to know what a song means. I’ve written all kinds of things into my songs. And I’m not going to worry about it – what it all means. When Melville put all his old testament, biblical references, scientific theories, Protestant doctrines, and all that knowledge of the sea and sailing ships and whales into one story, I don’t think he would have worried about it either – what it all means.

John Donne as well, the poet-priest who lived in the time of Shakespeare, wrote these words, “The Sestos and Abydos of her breasts. Not of two lovers, but two loves, the nests.” I don’t know what it means, either. But it sounds good. And you want your songs to sound good.

When Odysseus in The Odyssey visits the famed warrior Achilles in the underworld – Achilles, who traded a long life full of peace and contentment for a short one full of honor and glory –  tells Odysseus it was all a mistake. “I just died, that’s all.” There was no honor. No immortality. And that if he could, he would choose to go back and be a lowly slave to a tenant farmer on Earth rather than be what he is – a king in the land of the dead – that whatever his struggles of life were, they were preferable to being here in this dead place.

That’s what songs are too. Our songs are alive in the land of the living. But songs are unlike literature. They’re meant to be sung, not read. The words in Shakespeare’s plays were meant to be acted on the stage. Just as lyrics in songs are meant to be sung, not read on a page. And I hope some of you get the chance to listen to these lyrics the way they were intended to be heard: in concert or on record or however people are listening to songs these days. I return once again to Homer, who says, “Sing in me, oh Muse, and through me tell the story.”

未来の起源 岡本佳比古准教授 BS-TBS 3.19

 TBS 未来の起源 名古屋大学大学院 岡本佳比古准教授 関東では2017年3月12日に放送された番組。
関西ではBS-TBSで3月19日(日曜)午後8:54放送。

 

 

『名古屋大学大学院の岡本佳比古准教授は巨大な不熱膨張を示す材料を発見した。大抵の物質は温めると膨張するが岡本准教授が発見した「炭酸カルシウムと酸化ルテニウムを反応させた後に含まれる酸素の量を減らした物質」は温めると縮むことを導いた。既存に報告されている縮む物質より岡本准教授が発見した物質は2倍も縮むことが判明し、熱による僅かな膨らみも嫌う半導体・人工衛星・航空機の分野での応用が期待されている。そんな岡本准教授の原動力は探究心や好奇心に起因するなどと語った。』

未来の起源 (2017年3月12日放送回) ]の番組概要ページ

温めると縮む新材料を発見 — 精密機器や電子デバイスなど広汎な応用に期待 — 名古屋大学

名古屋大学竹中研究室

 母に見せるために父に頼まれ携帯を3脚に固定して至近距離で撮ったけど何やらメッシュが見えるし音も小さい。
父にこの話を聞いた母はたいそう喜んでいたらしい。携帯の画面では小さいだろうし、施設のTVがMIDI接続できれば良いのだが。

マイケルムーアの世界侵略のススメって

 

マイケルムーアの世界侵略のススメの本当のテーマは人間の尊厳だった。短編動画では見られない。ドイツの徹底した戦後教育、ポルトガルの警察、ノルウエーの刑務所。情けない日本の国。どうして変えられない。