記憶コンプレックス

朝晩が、めっきり涼しく、、というよりいきなり寒い。気がつくともう18日は十五夜なんだ。今朝峠ですすきを取ってきた。昨日の帰りも、車の窓を全開にして走る.冷たい空気が頬にあたって気持ちがいい。車の少ない山道で大音響で歌を歌いながら帰る.昨日はYahwehだった。

道々いろんな事を考えている、「そうだ、この事を日記に書いておこう」と思うのだけど、仕事場や家に着くとすっかり忘れてしまっている。まだ車の少ない早朝の峠で、山の草木を見ながらのろのろ運転していたら、この前思った事、もう一度同じ事考えてた。

昔、父に連れられて山に上がっても、何度聞いても草木の名前を良く覚えられなかった。一方妹は昆虫の名前はやたら覚えていて、家にも昆虫図鑑がたくさん有った。だいたい「覚える、記憶する」事が苦手だった私は、無意識に、シイタケの事をタケノコと言うくせが有って、父や母によく叱られた。人の名前も覚えられなくてすぐ忘れてしまうのでいちいち「漢字はどんな字」とか、手帳に書いてもらったりしてかろうじて覚えている、記憶する事がとても苦手なんだ。

記憶コンプレックスを持ったまま大人になった私が、草木染めと出会って、草木染め植物辞典を手に入れるが、植物の半分も知らない。小さいと言っても3冊もいちいち持って出かけられないので、毎日草を取ってきて図鑑と照らし合わせたり、写真をお覚えておけば出先で何かに出会うかも、、と写真を何度も眺めていた。今、道ばたの草木の名前、あの頃よりたくさん覚えている気がする。染めの事で出会ったり.絵を描く事でであったり、花を生ける事でであったりと、出会い方は様々だけど、必要になったら覚えるものだね。