経絣の糸染め

整経した絣の経糸を「括り台」と云う便利な道具に掛けて括り染めを済ませた糸を教室の前の木と木に渡して、くくって白く残した場所をほどいて行く。交差しながらあちこちに渡した絣糸の景色は、さながらファイバーアートの様に見えた。一つ一つほどくたび、中に入り込んでいる箇所があってそれは絣織に取ってはあまり好ましくはないのだけど、それさえも美しく見えてくる。そして「絞り」の防染の「きわ」は相変わらず美しいものだった。こういう美しさを実感するのには、自分で染めてみなければ解らない事だと思う。織る事を重点に教えている教室では、藍は紺屋に出す事を前提としているが、やはり藍も自分で染めたいと思う。織り手、染め手、どちらも一人前に成るのに一生仕事の難しい仕事では有るが。。。