素材のこと

元々は白生地で伯州木綿を売って居たのだそうだ。その流れで倉吉の絣は自家用としてではなく商業絣として発展したため、明治以後、安価な商品に対抗できなくて消えてしまった。伯州木綿とはどんな風合いだったのだろう。ある記事の中に「伯州綿固有の特性が、ウールにも似た温かさ、柔らかさを感じさせる。」とある。

絣や絞りの文様や、藍の色だけに心を動かされているだけじゃない。その素材が一番大事。だから絣を織るための、綿を育て糸を紡ぎ、絞りを染めるために、糸を紡ぎ手織りの白生地を織ろう。夏になれば麻が欲しい。山苧の繊維を採取して糸を績もう。そんな事を思って此処まで来た。