機にかければ八割済み。


初めてのことを教わる時。何にでも一通りの「出来上がった型」とか「作法」が有って、何も考えずにその「型」とか「作法」とかを真似て覚えるもののようだが、私はどうもそれが苦手で、どうもお稽古ごとには向いていない。意味不明で覚えたつもりのことはすぐにすっかり頭から消え失せる。「その動作は何のためにするものか」「それをしなかったらどんな不都合があるのか」がくっついて初めて意味の有る動作が身に付くのだわ。


こんなんだから仕方ない、人の二倍も三倍もかかって、思い出しながら自分で不都合は工夫して覚えていく。と、ああそうか、なんで?と思っていた動作がひとつひとつ身に付いてわかってくる。

約20cm幅を織るのに180本の糸を三度小さな穴に通さなくてはいけない。織りって、経糸をはれたら、八割は完成したようなものかもしれない。フラミンゴという織り機は経糸を張るのが簡単で、世話が無い、ある意味でとても優れた織り機だが、普通の織り機(または地機)を使えるようになってからの方がいい。。。とはじめっから楽をしてしまった私は思うのだ。