朝仕事と良い話し


今朝、6時半に予定通り海に行く。「あ!」っとびっくり、苧麻の一部が刈られているではないの!。焦る。もう草刈りかぁ?と、あわててその横から刈り取っていると、軽トラで知り合いのおじさんがやって来た。
何をしておるのかと覗き込みながら、「戦時中には、国に供出したもんだ」とおっしゃる。そして横の方の、がさっと刈り取られた跡を見て「草刈りじゃなくて、何かに草をかぶせるのに刈ったんだろう。刈り取ったモノが無いだろう」とおっしゃる。ごもっとも。お百姓さん、やっぱり無駄な事はしないんだ。。よかったと、糸にはできなかったが、刈り取られた苧麻を見ながら思う。

ふとおじさんが切り残しの若い桑の木を拾い、「ほれ、コレ剥いてみい。よう剥けるだろう」と桑の若枝の皮をむきながら良い事を教えてくれた。
「わしらが子供の頃は、ハウスの有る畑のあたりは一面、お蚕さんの桑畑で、背の低い大きな葉の桑をたくさん育てておった。脇目をたくさん出させるためにちょうど今頃が剪定時期で、その剪定した枝の皮を子供らが剥ぎ取り干し貯めて、(農産物と一緒に)出しとったわ。」
つるつるときれいに剥がれた皮は強くてしなやか。なめし革のような触感だ。三つ又にも似ているから、紙の材としてだったかもしれない。もう少し集めて私はきっと糸にしよう。面白い素材になるよきっと。

今日採った艸は一抱えほど有った。芯は午前中に全部外したが、表皮剥きが半分ほど残った。

[:鉛筆2:] 苧麻の繊維の取り方、注意事項
+田井の浜の苧麻は細めで傷も多い。風が強いからでしょう。でもまとまっていて採取しやすい。草刈りの時期のため少し細めだが早めの採取。
+枝の中程、固すぎずやわすぎずのところを、しんなりと曲げて一皮に親指を挟み入れてすっとしごくときれいに剥ける。皮を持ち元から剥ぐよりずっときれい。
+皮を剥いでから水に浸けるが、つけ過ぎも厳禁。栽培種は15時間以上は浸けない(どこで見たのだろう、時間はちょっと自信がない)とある。つまり発酵しすぎては繊維が劣化すると言う事。
[:鉛筆2:] 大麻はヘンプと呼ばれ布になる。後日、大麻はくわ科だと知る。