春さんの個展に行く前に、京都に一泊しました。四条大宮のホテル東横Inに着き、車をすぐそばの壬生川通りの立体駐車場に回し入れ、駐車場を出て、角のコンビニで携帯の電池を買わなくっちゃと急ぎ足で歩き出すと、ふと、四条通と交差する信号の横断歩道のすぐそばの道路の真ん中に、グレーのきれいな鳩が1羽横たわっていました。

もう息は無いようだったけど、このままでは無惨に車の下敷きになってしまう、救ってあげなくてはと周りを見回すも、ちらちらと、私と鳩とを交互に見てはいましたが、足を止める人は一人もいないようすで。私も迷いながら歩き出しました。コンビニの人に頼めば何とかなるかも、、でも、夕方のの慌ただしい時間で、しかも若い人ばかり。それに、迷惑がられるかもしれないと思うとそれも出来ず。。等と考えながら充電電池をかった袋の中身を取り出し、歩きながらこれに入れて道ばたの植え込みに。。。。あ、植え込みが無い。弱った。。と引き返し。でもほっとけない。。。と、5歩行っては戻り、行っては戻りと、コンビニの前で奇妙な動きをしておりました。

3回行って戻ったときこんな事を思ったんです。
「私は旅の者、たとえ車の下敷きになる事から救ってあげられてもこの道ばたにおいて有る生ゴミと同じ場所にしかおいてあげられない。ゴミのように扱われ忌み嫌われるのも忍びない。救ってあげるのが良いのかどうか解らない。都会で暮らす生き物は都会の雑踏の中で息絶えて、たとえ車の下敷きになっても、それがそのものの運命なのかもしれない。」
一瞬、そんな事が頭をよぎり、私はホテルに向かって歩き出しました。


ホテルまでは100m程でしょうか、ふとホテルの横に教会が、ルーテル教会とあります。時間も遅くもう誰もいないようでしたが、建物の前には植木の植え込みが有るのを見つけました。ホテルに入ると待ち合わせていた、懐かしい友人の顔が。京都でともに仕事をした同士です。彼女の顔を見るなり、「鳩が鳩が」と言いながら鳩のもとに戻り、ちょうど止まっていた車に目配せをすると、先頭の車のかたも目配せで行けと言う風で、車を何台も待たせ、鳩を両手で救いました。鳩の羽には赤い3本の長いストローのような物が、先端に付いた粘着性のモノが羽に張り付き飛べなくなって、道路の真ん中に落ちた様でした。私が右往左往している間に車の下敷きになったのでしょう、少しだけ血が流れていましたが、未だ柔らかかったんです。コンビニの袋に入れて教会に行き誰か居ないかと探しましたがもう時間も遅く、仕方がないので植え込みの分かりやすい場所に、そっとおきました。

おもうに.右往左往しないでさっさと救ってあげるべきでした。車だってあるのに、鴨川だって天神川だって桂川だってあるのに、川に連れて行って、流してあげれば良かったと、今になって思います。

此処最近、峠を車で走っていると狸や、むじなが車にはねられているのに出会います、その度に今度は新聞紙や段ボールを積んでおこうと思っていたとこでした。毛がほとんどなくて栄養失調のような、おなかだけがパンパンに膨らんだ手足のか細い生き物が、ひょこひょこと車の前に飛び出します。どうも最近、狸に伝染病がはやって、そんな狸じゃないかと聞きました。何が原因かは解りませんが、あちこちでトンネルを掘っているのを見ると、小動物も人間の都合ですみかを無くしたり、食べ物が少なくなったりするのだろうなと思っています。鳩の羽にくっついたプラスチックのストローも人間が無意識、(あるいは人為的か)に残した、小動物に取っては命取りの異物で、そんな物を見るたびに、なんとも。。。。。

鳩の画像site sawada yamamotoさんより 事後承諾でお借りしました。