新聞配達の少年


朝6時前、まだ新聞は入っていない。町から離れた村の新聞は少しばかり遅いのだ。

芝犬の入ったちょっとハスキー顔の黒い小型犬(ややこし)のくまと早朝の散歩に出始めて2日目。西方向へ海を目指して散歩をする。延々吠えまくる、くまのために。

くまは4日前脱走してまた隣村の「そら」に会いにいっていたのだが、そらはあいにく留守で、仕方なく村の奥の神社の方まで遠征してたらしい。ところが小さな社の参道はちょうど前の日コンクリートを入れたばかりで乾く前のちょうどいい時間に、くまは目一杯足跡をつけて来たらしい。そらが、車で帰って来たら何食わぬ顔で綱を引きずりながら坂を降りて来た。

そんなわけで毎朝、そらの居る方へ散歩に出かけてあげる事にした。昨日は海まで行って帰るともう7時前。一時間もつきあっていた訳だ。今日は少し早めに帰る。門の前で新聞を配る少年に出会った。一番奥のうちを配り終えて帰るところだった。少年はくまを見つけると自転車を止めくまに手を差し伸べた。くまは今まで見せた事も無いような仕草で、じょうずに「ちんちん」をして少年の手をなめる。「くま上手にしてるなぁ」と私が言うと「僕、毎日くまとこうしてるんだ」少年はそんな風にいってばいばいと帰っていった。

散歩の時間ちょっと変えよう。

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